〜ファクトリーブレンドNO.88の誕生〜

 今月は私共のメイン商品であります【ファクトリーブレンドNO.88】の誕生までの歴史をご案内したいと思います。以前に珈琲エッセイでご案内いたしましたオーストリア(ウイーン)で経験した全てが今までの珈琲の概念から私を脱皮させてくれました。
 ウイーンで出てくるコーヒー全てが素晴らしく美味しい珈琲ばかりでそれぞれを飲んでいくうちに一杯の珈琲ごとに歴史があることを痛感致しました。また更に、これらの珈琲を上回るデザート(ケーキ)の歴史とウイーン市民のケーキに対する愛情と情熱、そしてそのこだわりには本当にビックリ致しました。


カフェ・メランジェとウィーンを代表する
お菓子 アッフェルシュトゥルーデル

カフェ・マリアテレジア
ソムリエがお店で再現したウィーンの珈琲 とお菓子(ほんの一部)

 私はその当時、コーヒ−の営業をしておりまして数十件のお客様を管理していた関係、その中でもデザートハウスや洋菓子店のお客様も数件あり日本に帰ったら必ずウ イーンスタイルの『カフェ・コンディトライ』⇒珈琲とデザートの専門店をご案内しながら少しづつでも理解を頂きウイーンのカフェを知ってもらおうと必死に現地で写真を取ったり参考資料を収集したりでもう本当に大変でした。

ウィーンの手焼きの食器で男性用・女性用と分けて珈琲を提供していました。

男性用カップ

店内にて飾っていました

女性用カップ

 そんな折、私のお得意先のオーナーさんなどに話をすると皆が皆、『いいね〜。今度のメニュー換えの時にやろうね!』とは言ってくれた物のやはりいざ、現実となるともうそんな事はとっくに忘れていて夢もロマンもなくなっていました。そんなこんなで私のストレスはピークに達し、であれば自分でお店を出そうという結論を出し、とことんウイーンの珈琲をコンセプトに現地で使われている珈琲よりもグレードをアップした珈琲を作り、1988年8月 24日に【Coffee Factory】という名前でオープンしました。このC offee Factoryを直訳いたしますと『珈琲の工場』になりますが私が意味しますCoffee Factoryは製造工場ではなく珈琲を通して夢を作り多くのコーヒーファンに感動を与える意味で名付けました。

今は製造していないコーヒーファクトリー初代のコーヒーマシーン
このマシーンでファクトリーブレンドNO、88を提供していました。
 またこの年を記念して《Factory Blend NO.88》と命名し、このブレンドを作るのに25種 類のブレンドを作りテイスティングを繰り返し、やっと完成したのがこのブレンドなのです。店内で提供するコーヒーも当然、本場そのままの珈琲を提供したくその当時で、500万もするコーヒ−マシーンを入手して何処までもこだわりつづけてまいりました。メニューもカフェ・メランジェ・マリアテレージア・アインシュペンナー・ オープン当時から『泡立ちのヨーロピアンコーヒー』でスタートしましたがまだ東京でもこのようなスタイルの珈琲を販売しているお店は数件しかありませんでした。そのせいか来るお客様殆ど全員が上の泡をスプーンで取られるありさまでした。またあるお客様からは『すいません。カフェオレは注文しておりませんよ。』等の問いがかなり聞かれるありさまでした。
  しかしめげずに自分のポリシーを押し通し逆にお客様に色んな珈琲の楽しみ方や飲み方などを時間をかけてじっくりとご案内してきました。
 そして1年ぐらいが経った頃にパティシエを説得の上、ついにウイーン菓子まで 作り、本物のデザートセットを作り上げました。 一歩一歩飛躍してきたかいがあり、今までファクトリーブレンドが『ちょっと濃いな。』と言われておりましたが『これは美味しい!』に変わり自分自身の強い信念と こだわりによって勝利をつかむ事が出来ました。そしてこの【Factory Blend NO.88】は当時のまま深い味合いの中に含まれている甘味とリッチな (重厚感)コクを今でも大切に守りつづけております。
 是非機会がありましたら一度ご賞味いただければ幸いです。

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